【ソナエル】冠水した道路の危険 ARゴーグルで体験できる国内唯一の常設の装置「水の怖さを知って」
■記者(1999年6月)
「駅を中心におよそ半径200メートルの範囲で、道路に水があふれています。車はまるで、道路ではなく川の中を走っているようにも見えます。」
1999年に福岡を襲った集中豪雨。御笠川が氾濫して博多駅周辺が浸水し、ビルの地下から逃げ遅れた女性が亡くなりました。福岡では、その後も毎年のように豪雨に見舞われ、繰り返し街が冠水する被害を受けています。
冠水した道を歩いて避難する危険性を体験できる施設が、北九州市門司区の関門海峡ミュージアムにあります。
■門司港共創 プロジェクトチーム共同事業体・巖洞秀樹さん
「こちらは『液状化通路 浸水歩行体験』です。ARのゴーグルを着けて歩くのですが、ぜひ体感型の防災研修を楽しんでいただければと思います。」
国内で唯一常設されているというこちらの装置は、大雨による浸水や地震で起こる液状化現象を再現し、実際に歩いてその状況を体験できます。
■門司港共創 プロジェクトチーム共同事業体・香月光一さん
「まいります。」
■中村安里アナウンサー
「おお~。」
■香月さん
「ゆっくり歩いてみてください。」
■中村アナ
「水の中に入っているのと同じ感覚です。怖い。泥水で水の中がどうなっているかが全く分からないので、前に進むのが怖いです。」
特殊な砂を敷き詰めて空気を送ることで、浸水した状況を再現しています。専用のゴーグルで見えている画面では、周囲は泥水に囲まれていて足元は全く見えません。そのまま通路を進んで行くと。
■中村アナウンサー
「段差が見えずに、足がずぼっとはまってしまいました。」
冠水した道路を歩く際、マンホールのふたが外れていたり、側溝や水路が泥水に隠れていたりすることがあり、それに気づかず足がはまってしまう事故も起きています。