×

服を作って“もったいない”を解消 夫婦二人で始めた三河のアパレルブランド 廃棄される生地や糸をアップサイクルして大人気商品に 愛知・西尾市

2025年5月1日 18:55
服を作って“もったいない”を解消 夫婦二人で始めた三河のアパレルブランド 廃棄される生地や糸をアップサイクルして大人気商品に 愛知・西尾市
倉庫に眠っていた糸から作られたレギンス ※現在は販売していません(提供:渦japan)
愛知県西尾市にある夫婦二人で始めたアパレルブランドが、繊維工場で余ってしまった生地や糸を買い取り、アップサイクルした商品を開発しています。夫婦を突き動かしたのは、地元の織物工場が激減した現状を目の当たりにし、抱いた危機感でした。

廃棄予定だった生地や糸が人気商品になってよみがえる

大量に積まれた生地やハギレ。これらはすべて廃棄される予定だったものです。

中途半端に余ってしまったものや、わずかな傷のせいで商品にならなかったもの、再利用が難しい加工途中のものなど、使い道がなく在庫になってしまった生地や糸は、品質に問題がなくても最終的には廃棄されてしまいます。

このような廃棄されるはずの生地や糸を使い、地域性のある商品を発信している人が愛知県西尾市にいました。

青木淳さんと愛さん夫婦です。2016年に2人で始めたアパレルブランド「UZUiRO(ウズイロ)」で、「MOTTAiiNA(モッタイイナ)」というシリーズを立ち上げ、2021年からアップサイクル商品の販売を始めました。

織物が盛んな西尾市で生まれ育った淳さん。仕入れのため地元の織物工場を回るうちに、品質のよい生地や糸が大量に廃棄されている状況を目の当たりにし、工場の人たちの助けになればと廃棄される生地や糸を引き取り、商品を作り始めたのがきっかけでした。

株式会社渦japan 代表取締役 青木淳さん:
「昔は次の年にも同じ生地や糸の注文が来ることも多かったんですけど、流行の移り変わりが早くなって、同じ生地や糸が使われることが少なくなった。アパレル関係は特に次から次へ作っていく流れになっちゃって」

衣料品などの繊維製品は、リユースやリサイクルが難しい資源でもあるようです。経済産業省が2024年に発表したデータによると、衣料品の低価格化によりリユース価値が低下していることや、複数の繊維を組み合わせて作られた衣料品はリサイクルが困難なことなど、繊維製品のリサイクルやリユースは課題が多く、再資源化のための回収を行っている自治体も約6割にとどまっているということです。

中京テレビのニュース